ハイドンの交響曲は1790年頃までは、彼が雇われていたハンガリーのエステルハーツィー公の宮廷楽団の少人数のオーケストラのために書かれたものだったので、ハイドンにとっては満足できなものでしたが、エステルハーツィーが亡くなって、この楽団を退いてからは、パリの大管弦楽団やイギリスの指揮者兼興行師だったザロモンの依頼で書いた交響曲は、当時としては大編成で、最も進んだオーケストラだったために、それからのハイドンは交響曲の頂点を極める表現力豊かな演奏発表が出来きるようになったのでした。
この曲はイギリスのザロモンの頼みで書いた2番目の交響曲の中にありますが、これは第2楽章 アンダンテの中に、弱い音で演奏される美しいメロディーをうっとりと聞いていると、いきなり最も強い音が鳴るところがあって、人々を驚かせることから、Surprise(驚き)という名前がつけられて、親しまれるようになりました。第2楽章はアンダンテ、4分の2拍子、有名な
ド ド ミ ミ ソ ソ ミ フ ァフ ァ レ レ シ シ ソ‥‥のテーマが演奏されてから、第一、第二、第三、第四と四つの変奏曲が続き、最後にコーダ(終結部)がきて、非常に弱い音で曲が終わります。
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