この曲がモーツァルトのピアノソナタの中で、最も有名な作品になっているのは、第三楽章にトルコマーチが入っているからですが、この第三楽章にはRond
Alla Turca:Allegrettoというモーツァルトの指定があります。曲は同じふしがくり返されるロンドの形式で、やや早い速さでトルコ風に演奏することが指定されていますが、最近では演奏効果を考えてAllegroくらいの速さで演奏されることが多いようです。曲はモーツァルトの時代に流行していたトルコ趣味を取り入れたもので、左手の伴奏音にトルコの軍楽隊の打楽器の響きを模倣したものと思われるところがあります。いずれにしても、この曲が愛すべきピアノの名曲であることには間違いありません。