アーサー・プライヤー(1870-1942)はアメリカのミズーリ州生まれで、11歳の時トロンボーンを吹き始め、15歳には、この楽器をマスターしていたと伝えられています。
22歳(189年)には、マーチ王フィリップ・スーザの率いるスーザ・バンドに入団し、すぐに独奏パートも吹けるトロンボーン奏者として活躍しました。
1903年にはスーザ・バンドを脱退して自分の楽団を結成し、同年11月にはニューヨークシティのマジェスティック劇場でデビューを果たしました。
プライヤーが作曲した代表的な曲としては、『口笛吹きと小犬』の他に、スコットランド民謡『スコットランドの釣鐘草)』をトロンボーン向けにアレンジした楽曲が広く知られています。
この「笛吹きと小犬曲」は天気の良い休日に、犬と一緒に散歩に出かけた時の様子を音楽にしたもので、管弦楽の軽快な伴奏に乗って、主旋律を口笛で吹くようになっていて、犬を連れて口笛を吹きながら元気良く歩いていく様子が鮮やかに描かれていますが、最後は小犬が元気よく鳴いて、短いドラムのロールール打ちがあってから、管弦楽の強い和音を二つ鳴らせて曲が終結します。理屈なく楽しめるポピュラー音楽の小品といったものです。
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