文部省唱歌 南能衛作曲 「 村祭 」
 どちらかといえば静かな歌が多い中で、この唱歌は「村の鍛冶屋」と同じように早い2拍子でリズミカルにできていることから、特に男子が喜んで歌っていたように思います。「村祭り」ということでメロディーに日本音階を意識したように思われる部分もあり、伴奏にも祭りのうきうきした楽しい雰囲気を出す工夫があって、この歌も思い出に残る唱歌の傑作だと思います。

 南 能衛(みなみ よしえ:1881〜1944) 音楽教育家

 明治37年に東京音楽学校卒業。徳島師範学校、続いて和歌山師範学校につとめた後、明治41年に東京音楽学校の助教授を拝命。同時に小学校唱歌編集委員、樂語調査委員に任命された。又、オルガンなどの楽器製造にも尽力した。「村祭」 は彼の作曲ではないかといわれています。
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