ネガフィルムの退色(11/3/5)

昔のネガフィルムを電子化していて、退色しているネガがけっこうあることに気付いた。しかし古くても退色していないネガもある。ネガはどうして退色するのか、少し調べてみた
使用機材:フィルムスキャン:EPSON GT-F570

■ネガ退色の実態

自分で撮影した過去のネガで例を示す。
写真1 1985年夏撮影
これは、筑波万博(1985年)の会場写真をフィルムスキャンしたものだが、全体に黄ばんでいる
そこで、スキャナの「退色補正機能」をONにしてスキャンしてみる

写真1補正
全体の黄ばみは軽減されたが、ところどころ黄色の斑点がついてしまった
写真1拡大
拡大するとこういう感じ
写真1プリント
一方、プリントはこんな感じ。退色していない。
ところが、退色していないネガもある。
写真2。1986年秋撮影 退色補正なし
いったいこれはどういうことだろう?

■ネガに記載された情報

ネガを調べる前に、ネガに記載された情報の意味を調べておく。
フジフィルムのWebサイトに、フィルムの説明文書があった。
FUJIFILM Product Information Bulletin これを参考に、次のネガの情報を読み取ってみる
写真1のネガ
社名:FUJI
品種:HR100
製造番号(ジェネレーションナンバー?):641
写真2のネガ
社名:FUJI
品種:100
製造番号(ジェネレーションナンバー?):608

■購入(撮影?現像?)時期、フィルムの種類と退色

写真メーカー品種製造番号撮影時期退色
写真10FUJIHR100-1983あり(斑点あり)
写真9FUJIHR100-1984あり(斑点無し)
写真1FUJIHR1006411985あり(斑点あり)
写真2FUJI1006081986ほとんどなし
写真3KODAKCA10050951987ほとんどなし
写真4SAKURASR100-1985少し
写真5FUJIHR1006361985あり(斑点無し)
写真6KONICACOLORGX100-1987あり(斑点無し)
写真7KONICACOLORSR-V100-1988なし
写真8KONICACOLORSR-V100-1988なし

写真3 1987年撮影 退色補正なし
写真4 1985年撮影 退色補正なし
写真5 1985年撮影 退色補正なし
写真6 1987年撮影 退色補正なし
写真7 1988年撮影 退色補正なし
写真8 1988年撮影 退色補正なし
写真9 1984年撮影 退色補正なし
写真10 1983年撮影 退色補正あり 拡大すると斑点あり
[参考資料]
ひきつづきこのソフトウェアを調査してみます
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