音源おもちゃ




電子オルゴールの製作

電子オルゴール
本格的なディジタルシンセサイザーはなかなか製作が難しいので、というか、ちょっとしたおもちゃを作ってみました。1オクターブ分のキーがあり、3音ポリフォニックで演奏ができ、ROMに記憶された自動演奏とPCM効果音(鶴の鳴き声など)を出すことができる電子オルゴールをハガキ大で作りました
 写真では全く見えませんが、白のボタンが並んでいる上に黒のボタンがあり、これが1オクターブ分のキーボードです
電子オルゴールの内部

 このおもちゃは、CPUに8ビットマイコンHD63B03Rを使ったもので、今で言えば3音ポリフォニックのソフトウェアシンセサイザーです。シンセサイザーとはいっても乗算器を持たないCPUのこと、減衰正弦波テーブルを周波数に比例したピッチで読み出し、加算してD/A変換して出力するだけですが、加算のため等速サンプリング方式を採用し、音源管理はFIFO方式で余韻が残るようにしています。また、サンプリング間隔(100μsec)をゆっくり増減することで、ビブラートをかけています。この手のオルゴール(電話の保留音など)はパルス波のものが多く、無機的で耳障りな電子音がする場合が多いのですが、これは減衰正弦波なので、ポーンというきれいな音がします
 「トランジスタ技術」'92年2月号に発表しましたがかなりの反響があり、浜松の電子専門学校では卒業課題に使っていただきました

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