音羽山夜間登山
03/10/19
音羽山夜間登山(個人山行) 05/06/26
最近は45周年記念誌制作ぐらいしか活動に参加できていないので寂しい限りですが、真夏日の今日、ふと、山歩きをしたくなり、また子どもが寝てから出かけました。
22:30出発。山科から自転車で小山集落に行き、小山→桜の馬場→牛尾観音→
東海自然歩道→音羽山頂 のコースです。昼間は何度か登っている慣れた道です。
実は前にも夜に一度トライしましたが、小山のあたりでヘッドランプの電球が切れ、スペアを持っていなかったので泣く泣く引き返した経験があり、今回は万全の体制です。
小山を過ぎると、音羽川沿いに蛍がいっぱいいました。数匹かたまって飛んでいる蛍はとても明るく、駄目元で写真を撮ろうとしたら、手振れ防止のためのセルフタイマーの表示灯の点滅に一匹の蛍が誘われてカメラの近くに。蛍って赤色見えるのかな?
さすがに誰にも会わず、暗く静かな道を登ります。牛尾観音を過ぎると、風が少しひんやりしてきます。ヘッドランプに蛾が集まるのにちょっと閉口しながらノンビリと慣れた道を登ります。
山頂到着は0:20ごろでしょうか。少し湿度が高いせいが若干ガスっているけどきれいな夜景が見えます。右手に大津あたりの明かりとその背後に広がる琵琶湖の暗黒。正面に藤尾・小金塚の住宅地と、その後ろに暗く比叡平、さらに左には山科駅付近の繁華街。京都東インターの料金所に停まる車や、JR東海道線の列車が見えます。さらに、東山の向こうに京都市街が。
写真を撮ろうと、小型三脚にカメラをつけ、レンズを広角に交換しようとしたら、カメラとレンズの間に青白い放電が! 雷の前兆かとびっくりして、よく考えると、音羽山頂には高圧線の鉄塔がある。慌てて鉄塔からカメラを持って離れると放電は小さくなった。三脚がアンテナになって電圧を誘導したのだろう。
50万V送電として、送電線の高さが20mとすると25000V/mの電界。電気泳動装置の中に居るみたいです。おーこわ。
さすがに山頂では涼しく、けっこう強い風が吹いていて、Tシャツだけだと寒いぐらい。高温の下界が嘘のようです。
夜景を堪能したので下山へ。自転車で来たので同じ道を、ビールで少し軽くなった足取りで(おい!)下ります。
山頂付近で「キッ、キッ」という動物の声が。最近このあたりにサルが出没するらしい。
さすがに物音がすると少し怖い。
牛尾観音の上のベンチで横になったら、木々の葉の間から月明かりが漏れ、なんとも幻想的。思わず30分ぐらい寝入ってしまい、慌てて下山をつづけます。
桜の馬場で、向こうから2つ明るい光が。蛍ではない、今回初めて出会う人間のようだ。
何ゆえにこんな時間にこんな場所にいるのかわからないが(向こうが聞きたいだろう)、とりあえず挨拶をしてすれ違う、ほっとする瞬間。夜間登山では、突然、木々の間から鳥の声や羽音が聞こえたりするたびにどきどきするが、何が怖いかって人間が一番怖い。
帰りは、蛍を数えることにしました。できるだけ月明かりを頼りにヘッドランプを消して歩きます。早足で歩きながら見かけたものだけでも22匹。葉にじっと光ながらとまっている蛍は暗く、目を凝らさないと見えないが、飛んでいる蛍は明るい。目を凝らしたらもっとたくさんの蛍を見つけられたことだろう。
今年、まだ蛍を見ていない人は、この場所はお勧めです。ただし夜道は街頭も無く、道も細いのでちょっと覚悟が必要。
やっと自転車が停めてある小山集落の上に到着。2:15頃。ちょっと失敗。
行きは自転車のライトで道を照らしながらきたのでよかったが、帰りは自転車が停まっているので(発電機式ライトなので)道は真っ暗。
真っ暗だと自転車に乗れないことを発見。天体センサが壊れて姿勢制御ができない人工衛星みたいなもので、バランスを取るためには視覚情報が必要と初めて気づく。
なんとか出発して帰途につきました。

音羽山頂からの夜景。同日撮影。中央は山科市街。左手後方は京都洛中
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